JAPAN INTERNATIONAL BIRDMAN RALLY 2007



今年も無事に琵琶湖に到着。素晴らしい快晴の中、熱い一日がはじまりました。
トラックも早めに到着できていたので、すぐに積み下ろしを行いテントを組み立てました。
今回はパイロット講習会があった為に前日から琵琶湖にきていたパイロット二人と小嶋さんも元気な顔で出迎えてくれました。

 


しかし、トラックの運送中に翼が一つ落下してしまい、リブは無事だったもののフィルムの張りなおしが必要となりました。
昼ごろから機体審査が行われる為に、片翼分だけ組み立てていきます。
その間に、フェアリングの外皮を貼る作業をフェアリング班の他のセクションも手伝って行いました。
今年は骨組みの部分が随分出来上がっていたので、フェアリング作業がスムーズにいったと思います。
ただ、運送中にコックピット部分のアクリル班が割れてしまい、先輩方に急遽買いにいって頂くことになりました。本当にありがとうございます!
パイロットのTシャツにも続々と部員からの激励の言葉が書かれていきました。

 
 

……が、その間に降り注ぐ強烈な日差しと猛烈な風。風速5〜6mまで達するほどに風がびゅんびゅん吹き抜けました。
日差しからはビニールシートなどでカーボンを守りつつ、風でごみなどが飛ばされないよう注意しながら作業をしました。
会場では1日目の競技である滑空機部門をやっていましたが、強風の為、途中で延期になってしまいました。

 
 

機体審査の為に金属部分をビニテなどで覆います。しかし尾翼のサーボモータ周りのネジにビニテを貼るのが困難で、結局窓を巨大化することになってしまいました。
来年はフィルムを貼る前にサーボのネジをビニテで覆うなどの処置をした方がいいと、ここで一つ反省点です。

努力の甲斐があって、機体審査は去年に引き続き1発で通りました。

その後は機体を解体……と、ここで翼の0番を取り外す瞬間に、なんと副桁に挿してあった桁が折れてしまい、バランスを崩して翼の頭がビームに接触、0番の中央部分のスタイロシートが壊れ、リブも1枚ヒビが入ってしまいました。しかしリブ1枚のヒビで本当に良かったです。一番ヒヤリとした瞬間でした。

 
 

強風の為、テントが上の写真のようにもっさー!ってなっています(笑)
壊れてしまった0番を含め、他のフィルムの貼りなおしが必要な翼を1年生にどんどん修理してもらっていきます。
ペラ班はその間もペラを少しでもツルツルにする為、ひたすらやすりがけをしていました。
最終的には陽光をぴかぴか反射するペラが完成しました。

その間に機械科43回の方々やOBさんが駆けつけて下さり、激励のお言葉や差し入れを下さいました。
ありがとうございます!

 
 

今年は翼の修復作業もあまりなかったので、夕方からの作業には少し余裕があったかな、と思います。
各セクションそれぞれ調整をしながら日没を迎え、発電機で投光機を稼動させながら作業を続けました。
フェアリングもみるみるフィルムが貼られ、チーム名のシールが貼られていきます。

 

こんなに暑い中で1日中働いてくれた1年生は、交代で仮眠をとりつつ翼の監視やアイロンかけを手伝ってくれました。
夜には幸いなことに大きなトラブルもなく、深夜からフレームに電装のパーツを取り付けにかかりました。
そしてフェアリングも深夜2時過ぎに全ての作業を終了しました。
今年も設計図に書かれていた『不屈』という文字が大きく刻まれました。

 
 

そして深夜3時半からいよいよ機体の組み立てを開始。
夜明けまでは投光機で照らしながら機体を組み上げていきます。
大会の方の指示に従って、少しずつ動かせつつ翼をつけていきました。今年は時間に余裕があったのでこの辺りもスムーズにいけたと思います。


 

しかし、前日の強風による滑空機部門の延期で、先に滑空機を飛ばすということが急遽決定し、かなり待機時間が長くなってしまいました。
じりじりとプラットホームに近寄ってきます。途中、一般の方が尾翼に接触するというアクシデントもありましたが、幸いなことに双方怪我や破損はありませんでした。

 
 

ついに機体は桟橋の上へ。ここからはプラットホーム組に機体が託され、他の部員は応援席へ。
今年は翼長が去年より短かった為か、去年ほどプラットホームにあげるのに苦労しなかった気がします。
プラットホーム上ではパイロットのインタビューが長くなった為、十分に調整をする時間がありました。
写真左上は今年の応援団長の川名君とマスコットキャラ(?)のふらっぱー君たちです。


とうとう白い旗があがり飛び立つときがきました。
風は前方から2〜3m/sと最高のコンディション。
リリースはワイヤーを小町くんと埼玉くん、ビームをみよっくんが持ちました。
そして黒木さんの『3、2、1、スタート!!』という力強い掛け声と共に、flapperは大空へと飛び出しました。

飛び出してから一気に高度が落ちたものの、そのまま着水することなくどんどん機体は飛んでいきました。
この時のプラットホーム上では全員で力の限り叫んでパイロットを応援しました。
琵琶湖を飛んでいく機体の姿は夢にまでみた光景で、みんな涙、涙、涙でした。

そして2分程度飛んだところで高度が落ちていき、flapperは着水しました。


TeamBirdmanTrial
S-130"flapper"

Official Record : 1003.56m (5位入賞)


5年前のアルバトロスから、記録のふるわない年が続き、いくつもの改良を加え、やっとあの記録を塗り替えることが出来ました!
そして初の4ケタ達成!また、二人乗り人力プロペラ機の飛行としては世界記録級の結果がでました。
プラホ上も応援席も狂喜乱舞。とにかく全員で喜び合いました。

 
 


機体回収場に行っても、機体が戻ってくるまでにはやや時間がかかりました。
そして、1キロという距離をボートにひきずられて帰ってきた機体はもうボロボロ…。
また、その後パイロットの二人は無事に元気な姿で戻ってきてくれました。

その後は恒例・ビールかけ。パイロット・設計者・委員長を中心に、ビールが湯水のごとく振り掛けられ、そのまま琵琶湖へGO。もう毎年こうですね。
今年はOBさんが大量の食料を持ってきてくださったので、全員で貪るようにして頂きました。…の間にも、色んな人が琵琶湖へ投げられていました。

今年遊んでくださったのは横浜国大の方々。突然襲い掛かって申し訳ありませんでした。パイロット同士の飲みあいをさせて頂きました。
それからOBさんが用意して下さったスイカをパイロットの井上君に頭突きで割ってもらったりと、もう色々でした。
また、そんな中でおめでたい発表も…。どうぞお幸せになって下さい!

 

そんなわけで、今年の鳥人間コンテストはTBT最高の記録を達成して終了することが出来ました。
皆さん、本当にお疲れ様でした〜!!